ネイティブの「会話のパターン」を頭に入れる

 さらに、英語が話せないという人の問題としてもう1つ、「会話のパターンを知らない」ということがあります。

 じつはネイティブの会話には、ある種の「パターン」があります。やりとりのリズムと言ってもいいかもしれません。

 たとえば本文では、「あえて『大好き!』と言う」という会話テクニックを紹介していますが、ネイティブはちょっとしたことでも日本人より大げさな感情表現を使って会話を盛り上げます(もっとも、英語ネイティブの国でも文化にはもちろん差があります。本書での「ネイティブ」は主にアメリカ人のことを指しています)。

 一方で、ズケズケとものを言いそうに見えて、「Sorry, but」(すみませんが)のような、気を遣った言い回しや遠回しな表現を意外と好むのもネイティブの特徴です。

 そこで本書では、そんなネイティブの会話のパターンに沿った「話すためのテクニック」を50(プラス10)の方法にまとめました。

 ふだん普通に使っている会話テクニックも、英語となると急に使えなくなるものなので、日本人同士の会話なら「当たり前」のものも含めて、英会話に役立つあらゆるテクニックを収録しました。

 また、それぞれのテクニックとともに、最も使い回しの利く「しゃべりだしフレーズ」を厳選して紹介しています。例文はすべて会話形式にしています。これらの「しゃべりだしフレーズ」を会話例とともに覚えることで、「こう言ったら、ネイティブはこう返してくるんだな」「こう言われたら、こうリアクションすればいいのか」というパターンをぜひ身につけてください。