おじいは、「言葉一つで人生は変わる」と言い、さらにこう続けました。
「『よい口癖で人生が変わる』とか『ありがとうと言えば成功する』とか言われるが、口癖や感謝の言葉自体が成功を引き寄せるわけではない。
感謝の言葉を『いつ・どこで・誰に』言うのかが大切だってことであり、回数よりも『質』なんだよ。
『有り難いこと』はご縁が運んでくるものであって、勝手には起こらない。つまり、信頼関係が重要であって、それは気遣いの言葉から始まるんだ。
だから、思っているだけではなく、気遣いや感謝の言葉をしっかり「伝える」こと。
タイチはしてないだろ?」
ちなみに、本物のお金持ちは、話し方とそのペースがゆったりしています。
「ゆっくり」なのではなく、物腰のやわらかい話し方なのです。
本物のお金持ちがセカセカしていたり、慌てて急いでいたりするところを見たことがほとんどといっていいほどありません。
これは、つねに時間的な「ゆとり」をもって行動しているからなのでしょうが、それが話し方にも現われるのは「心にゆとりがあるから」に違いありません。
一方、お金持ちに「見える」お客さまの中には、いつもセカセカしていて、とても正当な理由には思えない、些細なことをきっかけに「面白くない」「気に食わない」という感情論でまくしたてるようにクレームを言われる方もいました。
しかし、本物のお金持ちは、たとえ正当なクレームであったりしても、感情的にならず、まくしたてず、常にゆったりとした落ち着いたトーンとペースでお話をされます。そして、一言、「忙しいとは思うけど、よろしく頼むね」という気遣いの言葉を必ず添えてくださいました。
どんな場合でも、気遣いの一言は単純にうれしいものです。
ですからボクも、どんな場合でも常に気遣いの気持ちと言葉を意識したいと思っています。