このような不機嫌妻は「べき・ねば」思想に罹患している場合がある。つまり、妻には「〇〇であるべき」「〇〇せねば」という頑なな理想があって、そこから外れてしまうと、日常生活で勝手にストレスを積もらせるのだ。

 例えば「電車が時刻通りに来なかった」「今朝の髪形が決まらなかった」というようなことだ。これは、「電車は時刻表通り運行されるべき」「いつも理想の髪形であらねば許せない」という意味になる。

 自身が勝手に作り上げている理想に現実が追いついていかないと、そのことがいとも簡単に「イライラ」に拍車をかけてしまう。

 長年、この訳がわからない理由でサンドバッグにされてきた夫は「わが子の学費終了」という節目で“不機嫌妻との別れ”を強く意識するのだ。

3. 生霊妻
5つのタイプで一番厄介な
ロックオンした夫に恨みを抱く妻

 筆者は女性の中に「六条御息所」的性質を見ることがままあるが、このタイプの「呪術女」を伴侶にした場合、夫の人生は高確率で苦戦を強いられる。こういう妻は「自分が気に入らない現象は全て自分以外の誰かが作っている」という思い込みで構成されているので、ターゲット化しやすい夫に対して“恨み”を抱きやすいのだ。

 例えば「〇〇してくれない!」という妻の不平不満があったとしよう。それがいつの間にか「〇〇してくれない夫が悪い」に変わり、最終的には「私が幸せでないのは夫が悪いから」に変化することを指す。

 具体的には、夫側親族から言われた四半世紀以上前の嫌味を再生しては悲劇のヒロインになり「この恨みは一生忘れない!」と夫をヒステリックに攻撃する、といったケースだ。

 弘樹さん(62歳)が妻と離婚した原因は、妻が第一子を出産した時に、弘樹さんの父親が孫である赤ちゃんを見て何気なく口にしてしまった一言に端を発している。

「なんだ、女(の子)か…」

 妻と喧嘩になるたびに、父親に抗議しなかったことを恨みがましくあげつらわれてきたように感じた弘樹さんは、“父親の介護問題”が発生した後、妻と離婚した。

「俺が口にした言葉ならまだわかるけど、昔気質の親父が言った言葉を何十年もずっと根に持って繰り返し、しかも俺を執拗に攻撃してくるので心底参っちゃって…」

 誰かに意にそぐわないことを言われた時に「リセット機能」を持たずして、それを呪術にまで高められる妻は、夫をその毒気で消し去りかねないのだ。わが身消滅の前に夫が別れを選択するのは自己防衛本能である。