防衛省は8月31日、2018年度予算の概算要求を発表した。過去最大の5兆2986億円で、今年度当初予算に比べ「2.1%増」と報じられている。
だが実はこの概算要求には、沖縄の米軍のグアム等への移転など、米軍再編経費(推定約2200億円)が「事項要求」とだけ書かれ、金額は計上されていない。年末の予算編成で金額を入れることになる。
今年度当初予算は5兆1911億円にはそれが当然含まれているから、それと今回の概算要求を比べて伸び率を2.1%と言うのは非合理だ。今年度予算からも米軍再編関連経費を除いて比較すると7.2%という驚異的な伸び率になる。2015年度から今年度までの毎年度の伸び率はずっと0.8%だった。
米国製兵器輸入が5倍増
日本の防衛産業は窮地に
特に米国の「有償軍事援助」(FMS)による新規契約が今年度より約70%増え、6917億円にもなることには愕然とせざるをえない。