「ほめすぎ」くらいが
ちょうどいい
営業副部長の永徳直己は、新卒社員の研修を担当していた際、
「ほめるときは、やりすぎくらいでちょうどいい」
と感じていたそうで、当時を振り返って次のように話しています。
「私は以前、新卒の社員教育に携わっていたのですが、そのときは、過剰なくらいほめるようにしていました。
たとえば、新人のAくんが何かをつくったとすると、完成度がどうあれ、『本当によくできているね~!』と大げさに驚いてみせました。
そして、まわりにいる社員にも、
『ちょっと、見て見て見て、Aがこんなんつくりよってん! 見たって、見たって!』
と声をかけて、みんなの前でほめてあげる。
そうすることでAくんは、照れながらも、『もっと、頑張ろう』と自信を持つようになります。
反対に叱るときは、相手と『1対1で叱る』ようにします。
なぜなら、人前で叱ると、
『恥をかかされた』『メンツをつぶされた』と感じ、反発するからです。
叱るときは、1対1になることができる場所に移動して、『これこれ、こうで、こうやから、こうなんだ』と叱る理由(叱られる理由)をセットにして、筋道立てて説明することが大切です。
その子が『なぜ、叱られているのか』をしっかり理解しないと、『なんか、ようわからんけど、ガミガミ言われた』と思うだけです。
『叱る』というよりは、『諭す』という感覚に近いかもしれませんね。
新人を育てるには、頭ごなしに怒るよりも、理由を添えて『諭す』ほうが有効だと思います」(永徳)
今回、年間2000人の見学者が訪れる、鉄工所なのに鉄工所らしくない「HILLTOP」の本社屋や工場、社内の雰囲気を初めて公開しました。ピンクの本社屋、オレンジのエレベータ、カフェテリア風の社員食堂など、ほんの少し覗いてみたい方は、ぜひ第1回連載記事をご覧いただければと思います。