アマゾン・ドット・コムの時価総額が過去2年で2倍以上に増加したことで、ある疑問が付きまとっている。「いよいよ成長が減速した時には何が起きるか?」だ。投資家はにそのシナリオを垣間見た。売上高は前年同期比29%増の566億ドル(約6兆4000億円)と、力強い伸びを示した。それでもアナリスト予想には1%ほど足りなかった。最繁忙期の10-12月期(第4四半期)の成長は、それより大幅に見劣りしそうだ。アマゾンは同期の売上高を665億~725億ドルと予想している。中間点であれば、増収率は15%にとどまる。増収率がこれほど低かったのは、3年以上前にさかのぼる。同社がクラウド事業の業績を公表し始め、株価が上昇基調に入る前のことだ。増収率が15%となれば、過去8四半期の平均28%からかなりの減速にもなる。年間売上高が2000億ドルを超える企業にとっては大きな伸びだが、アマゾンの熱烈な投資家が期待している種類の成長ではない。今月はハイテク株が広く売られるなかで11%下げているが、それでもアマゾンの株価収益率(PER)は約80倍だ。アップル、マイクロソフト、グーグルの親会社アルファベットといったライバル企業はいずれも16~24倍で推移している。
アマゾンの売上高、繁忙期に急ブレーキか
10-12月期の増収率が15%となれば、過去8四半期の平均から大幅な減速だ
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