米テキサス州ヒューストンに拠点を置く海運会社幹部のロベルト・フリジェーニ氏は、英国のマンチェスターに出張するのにシンガポール航空を利用した。国際航空法の抜け穴を利用するためだ。「ユナイテッドとは比べものにならない」とフリジェーニ氏は言う。フリジェーニ氏に言われて同僚も快適なシンガポール航空を割安運賃で利用した。同航空の拠点があるシンガポールを経由することもない。通常、航空会社は政府の承認を得るため、本拠地のある国を路線の出発地か到着地にしなければならない。米国の航空会社はカナダで乗客を乗せ、直行便でフランスまで送り届けることはできない。シンガポール航空などのアジアの航空会社も大西洋路線で欧米の航空会社と直接競争することはできない。
低運賃の国際航空路線、なぜ可能なのか
有料会員限定
あなたにおすすめ