筆者は米中間選挙の結果を受けて株式相場がどう動くか、予想を練り上げていた。非常にスマートで理論的だったが、100%間違っていた。なぜか。その理由は極めて興味深い問いであり、イベントの結果がまさに想定通りの展開となっても、市場の動向を予想することがいかに難しいかを物語っている。筆者の大間違いの読みとは、民主党が下院奪還、共和党が上院過半数を維持という広く予想されていた展開となった場合、米株が下がるというものだった。その予想はまず、確率から始まる。賭け市場の「アイオワ・エレクトロニック・マーケッツ」では選挙前、上下両院で多数派が異なる「ねじれ」議会となる確率が約60%、共和が上下両院の過半を維持するシナリオが約30%と予想されており、「青い波」に乗って民主が躍進し、上下両院を奪還するとの見方は約10%にとどまっていた。
米中間選挙後の株価動向、予想「大外れ」の理由
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