週刊ダイヤモンド2018年12月1日号は「相続・増税・暴落に克つ 一生モノの住み処選び」。特集では今やマンション市場の主役になりつつある中古マンションの選び方と、株式会社マンションマーケットのデータを基に作成した主要都市圏における中古マンションランキングを掲載しています。そこで、今回特別に本誌に掲載したランキングのうち、東京都における中古マンションランキング【ベスト10】をダイヤモンド・オンランで特別公開します。

一生モノ中古マンションランキングの表※「ベイシティ晴海スカイリンクタワー」は賃貸マンションで例外的に掲載。販売できるのは地権者のみのため、流通率が極めて低いことに注意  拡大画像表示

 今、新築物件の高騰と供給減により、マンション市場は中古が主役の座にある。

 「購入エリアが決まっているのなら、今は新築よりも中古を選んだ方がよい。物件の選択肢が豊富で好立地なものが多い」と不動産コンサルタントでスタイルアクト代表取締役の沖有人氏は言う。

 難しいのは、星の数ほどある物件から、いかに後悔しない一生モノを見つけるかだ。マンション選びのこつは、新築、中古を問わず、「資産価値」と「居住価値」という二つの価値の見極めだとされる。資産価値が高い物件とは、物件価格が将来にわたって、値上がりもしくは価格維持が期待されるリセールバリューの高い物件のことだ。その見分け方は比較的簡単で、中古価格が新築時や過去のある時点からどれだけ上昇したか、その変化率で判別できる。

 片や居住価値は、購入者の「住み心地のよさ」も重要なポイントとなる。耐震性や管理体制なら、築年数や「重要調査報告書」から調べられるが、難しいのはそのマンションに住む満足度を知るすべ。その目安となるのが、中古市場への出物の数だ。つまり、そのマンションの総戸数と売り出し物件数から求められる流通率である。もし、あなたが実需目的でマンションを購入して住んでいると仮定して、その住環境に満足しているならば、多少の値上がりではおいそれと売らないはずだ。

 ここで下図を見てほしい。この二つの価値を軸に、物件の性格や置かれている状況を分類したものだ。ここでは下図とランキングの結果を基に、一生モノの物件の探し方を伝授しよう。