過去10年の多くの局面で株式市場を下支えてきた投資家の傾向が、ここにきて変わり始めているようだ。投資家はドット・コム・バブル崩壊以降で初めて、相場急落後の株式に手を出すのに慎重になっている。米国史上で最長の強気相場が終わりを迎えつつあるサインだ。S&P500種指数は1980年代以来、週間騰落率がマイナスになった後は反発することが多かった。しかし、今年はそうした「押し目買い」のトレンドが途切れ、モルガン・スタンレーによるとS&P500は下落した週明けに平均0.04%下落してきた。週明けの下落がここまで多かったのは2002年以来だという。不吉な話だが、値下がり週明けの反発が弱かった年は、弱気相場の始まりか最中のみだったとモルガン・スタンレーは指摘する。1982年、1990年、2002年などに関しては、弱気相場だけではなく景気後退(リセッション)にも見舞われた。
米株は弱気相場入りか、押し目買い意欲も後退
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