株価を予想する専門家にとって、S&P500種指数が予想平均を若干上回る水準まで上昇していた今年の1月から9月はまれに見る良い時期だった。しかし、その後は全てがひどく悪い方向へ向かった。年末のS&P500の水準を2875としていたストラテジストの予想は、今では全く達成不可能に見える。歴史的観点から見れば、いつもの年と変わらないと考える人もいるだろう。しかし、過去3カ月間の相場急落は、もっとずっと悪い何かの始まりかもしれないという考え方もできる。歴史が示しているのは以下のようなことだ。S&P500はピークから衝撃的な下落を示した。もしこのまま回復しなければ、ピークから年末までの下げ幅がこれより大きかった年は、ほんの一握りしかなく、その多くはリセッション(景気後退)や暴落として記憶されている。一方で、年初からの下げ幅は本稿執筆時点で6%であり、特に目立つほどひどい状況ではない。そして、年初から年間最安値までの下げ幅は、過去半世紀中のほぼ半分の年で今年よりも大きかった。たまたま今年は足元の株価が年間最安値の水準にある。祝祭シーズンまっただ中にしては珍しいことではある。