ニューヨークのアップルPhoto:iStock/gettyimages

 アップルは「iPhone(アイフォーン)」販売の見通しが悪化する中、急成長しているサービス事業を明るい材料としてアピールしている。

 ティム・クック最高経営責任者(CEO)は先週、業績見通しの下振れを伝える投資家向け書簡で、サービス事業の重要性をあらためて強調。昨年10-12月期のサービス売上高は108億ドル(約1兆1700億円)になるとわざわざ指摘した。5つの事業セグメントの中でアップルが売上高見通しを示したのはサービスだけだ。サービス事業にはアプリを販売する「アップストア」、音楽配信サービス、モバイル決済サービスなどが含まれる。

 だがアップルは依然として、売上高の3分の2をiPhone販売に頼っており、サービス事業の成長を巡っても、足元のアップストアの販売減速や浮上しつつある反トラスト懸念に加え、動画配信サービス大手ネットフリックスなどによるアップル決済システム回避の動きが影を落としている。

 またアップルは、自社デバイス以外にサービスを積極的に拡大しようとしていない。ソフトウエアを随時更新し、個人情報を駆使して製品の個別対応を図ろうとするフェイスブックやグーグルなど、競合ハイテク企業のペースについて行けるかも不透明だ。

 クリエイティブ・ストラテジーズのテクノロジーアナリスト、ベン・バジャリン氏は「虎に縞模様を変えるよう頼んでいるのに等しい」と話す。 「サービス事業を拡大するには、全く異なる戦略が必要だ」