「裏オプ」という言葉が、「少女売春」の世界で用いられるようになって5年あまりが経過した。添い寝したり、散歩したりといったJKビジネスの裏で、“裏のオプション”として売春が行われているのだ。その実態についてまとめ、最近発行された高木瑞穂著『裏オプ』(大洋図書)を通し、社会学者の開沼博氏は「現代社会の本質が凝縮している」と語る。
JKビジネスの裏で
「裏オプ」として売春
「これだけははっきり言っておきたい。私はいつも“男を抱いてやっている感覚”ですから」
「裏オプ」で稼いできた少女はこう語る。
「裏オプ」という言葉が、「少女売春」の世界で用いられるようになって5年あまりが経過した。裏オプとは、表看板には掲げられていない“裏のオプション”として売春が行われること。
女子高校生やそのコスプレをした少女と添い寝をしたりマッサージを受けたり、一緒に街なかを「お散歩」したりする「JKビジネス」の中で広まってきた。JKビジネス自体は「性的サービスがない」という建前の下で広まってきたが、その裏で売春が行われているのだ。
先ごろ刊行された高木瑞穂著『裏オプ』(大洋図書)は、その実態を実際に「裏オプ」に関わってきた12人への取材をもとに解き明かしている。
裏オプを理解する上で、まずは風俗・売春業界における「少女」の置かれた位置について理解する必要があるだろう。