都市ガス料金を荒らすのは、やはり電力業界の両雄だった。
業界の頂点に君臨する東の雄、東京電力ホールディングス(HD)の小売り事業会社、東京電力エナジーパートナー(EP)は1月から「初月ガス代半額キャッシュバックキャンペーン」を開始した。東電EPで電気とガスをまとめて契約した場合、初月のガス代を半額キャッシュバックする。
業界2位で西の雄、関西電力は同じく電気とガスをまとめて契約した場合、ガスの基本料金の2ヵ月分を無料にするキャンペーンを展開している。いずれも“出血大サービス”の強気な戦略だ。
迎え撃つ都市ガス業界の両雄も黙ってはいない。
都市ガス業界首位の東の雄、東京ガスは、電気代2ヵ月分を15%割り引くキャンペーンを昨年末から始めている。業界2位の西の雄、大阪ガスは10万円分のギフトカードなどをプレゼントするキャンペーンを打ち出した。特に関東は激しく“撃ち合う”値下げ合戦の様相を呈している。
利用者は、電気とガスをまとめて契約すれば家計の光熱費をリストラできる。では、大手電力と大手都市ガスのどちらと契約するのが得なのか。
今すぐに切り替えるならば、ガス料金を荒らしに来ている大手電力陣営のキャンペーンを活用するのがベターだ。対象世帯にもよるが、最初の1年間で1万円近い光熱費の削減に成功できるだろう。
ただし、東電EP、関電ともに1年以上の契約が必要だ。東電EPは契約プランによって途中で解約した場合に解約金が発生する。無論、キャンペーンの恩恵を受けるのは最初の1年のみなので、契約2年目以降の光熱費がどうなるかを見極める必要もある。