堀内 亮
三菱商事が商社王者の陥落危機に立たされている。その引き金は、三菱商事が政府公募のコンペ第1弾で総取りした3海域の洋上風力発電プロジェクトだ。運転開始よりもはるか手前の段階で、円安、資材高、工程遅延の“トリプルパンチ”によって巨額減損の瀬戸際にある。巨額減損の危機を招いた背景には、三菱商事の三つの誤算があった。

#100
ハウスメーカー、デベロッパー、ゼネコンの三つの顔を持つ大和ハウス工業は、「創業者の夢」である創業100年で売上高10兆円という目標に向かって猪突猛進している。大和ハウスの芳井敬一社長がダイヤモンド編集部のインタビューに応じ、2025年の見通しをはじめ、売上高10兆円に到達するための“スパルタ戦略”や人手不足の処方箋などについて語った。

#99
激増する訪日外国人観光客(インバウンド)で活況に沸くのが、ホテル業界だ。そこへ、外資系ホテルが沸騰する日本市場を制覇しようと、“全方位戦略”を取り始めて激しく攻め込んでいる。日本におけるホテル業界の顧客獲得競争は、新たなステージに突入した。

#97
大和ハウス工業、積水ハウス、住友林業のハウスメーカー3強は、縮小の一途を辿る国内市場をカバーすべく、米国事業に活路を見出している。2025年は国内ハウスメーカー3強が米国事業で激しく火花を散らしそうだ。

#96
建設業界は労働者の高齢化に加え、働き方改革に伴う残業時間の上限規制が適用され始めたことで、人手不足が深刻化している。建設業界「総本山」である日本建設業連合会のトップを務める宮本洋一会長(清水建設会長)は、人手不足の解消策について大胆な提唱を行なっている。

#92
人手不足や建設費高騰を逆手に取り、ゼネコン各社は採算が確実に取れるプロジェクトを選ぶ「選別受注」を繰り出している。強気の選別受注によって業績が回復する建設業界には、久々にわが世の春が到来する見込みだ。しかし、業績悪化のリスクは、ゼネコン各社に付きまとっている。

#89
2025年も激増する訪日外国人観光客(インバウンド)を背景にホテル市場は活況を呈し、オフィス回帰の動きでオフィス市況も堅調に推移するのか。森トラストの伊達美和子社長に不動産業界の見通し、そして不動産デベロッパーを悩ませる建設費高騰への処方箋について聞いた。

#87
堅調なオフィス市況に加え、ホテル、レジャー、商業施設がコロナ禍からV字回復を果たし、不動産業界は2025年も絶好調となる見通しだ。三井不動産、三菱地所、住友不動産の財閥系不動産デベロッパー3社はいずれも4期連続で過去最高益を更新するとみられる。そんな中、大きな業界序列の変化が起きようとしている。業界2位の椅子を巡って激しく競り合う三菱地所と住友不動産のバトルに迫る。

#5
「洋上風力クライシス」が直撃しているのは三菱商事だけではない。政府公募の洋上風力発電プロジェクトコンペ第2ラウンドを勝ち抜いたENEOSホールディングス、JERA、三井物産、住友商事もしかり。いずれの事業者も、すでに採算が厳しいと悲鳴を上げているのだ。そもそも洋上風力クライシスを招いた真犯人は、誰なのか。第1ラウンドから第3ラウンドまでの経緯をエネルギー業界関係者への取材を基に徹底検証し、真犯人をあぶり出す。

#4
洋上風力の活用を促進する通称「再エネ海域利用法」が成立した2019年、洋上風力発電分野には総合商社、エネルギー会社、ゼネコン、再生可能エネルギー専業会社など幅広いプレーヤーが参入して“バブル”の様相を呈した。あれから5年。政府公募のコンペなどを経て、洋上風力における勝ち組と負け組が鮮明となった。参戦した総勢56社の顔触れを網羅した「カオスマップ」を大公開する。

#3
三菱商事が手掛ける洋上風力発電プロジェクトで顕在化した巨額減損危機。このピンチを乗り切る方策は、三菱商事に残されているのか。エネルギー業界関係者の間でささやかれている、三菱商事が模索する「ウルトラC」の二大シナリオを大胆予想する。

#2
政府公募の洋上風力発電プロジェクトコンペ「第3ラウンド」の選定結果が12月24日にも公表される。青森県沖は3陣営、山形県沖は4陣営が応札し、しのぎを削った。業界関係者への徹底取材を基に、勝敗の行方を大胆に予想する。三井不動産、丸紅、東急不動産……勝者は?

#1
三菱商事が商社王者の陥落危機に立たされている。その引き金は、三菱商事が政府公募のコンペ第1弾で総取りした3海域の洋上風力発電プロジェクトだ。運転開始よりもはるか手前の段階で、円安、資材高、工程遅延の“トリプルパンチ”によって巨額減損の瀬戸際にある。巨額減損の危機を招いた背景には、三菱商事の三つの誤算があった。

予告
三菱商事、JERA、住友商事、三井物産…「洋上風力クライシス」でコンペ勝者が阿鼻叫喚!日本を襲う大逆風を克服なるか
脱炭素時代におけるエネルギーの切り札として、政府が期待を寄せる洋上風力が今、最大の危機を迎えている。政府公募プロジェクトのコンペ第1弾を総取りした三菱商事は、運転開始のはるか手前の段階で巨額減損の瀬戸際に立たされている。コンペ第2弾を勝ち抜いたJERA、三井物産、住友商事なども、すでに採算が厳しいと悲鳴を上げる。一体、彼らの間で何が起こっているのか。

大手不動産デベロッパーのヒューリックが保有していた大型高級ホテル「グランドニッコー東京 台場」の売却先がダイヤモンド編集部の取材で分かった。取得したのは外資系ファンドで、複数の業界関係者によれば、取得額は1000億円規模に上るとみられる。

#25
「オーナー企業大国」の日本において、最強のオーナー企業は――。『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化してランキングを作成した。証券・商品先物15社の業種別ランキングをお届けする。12位に松井証券、2位に今村証券が名を連ねた。

#23
「オーナー企業大国」の日本において、最強のオーナー企業は――。『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化してランキングを作成した。繊維製品19社の業種別ランキングをお届けする。11位にワコール、5位にデサントが名を連ねた。

#2
二大ハウスメーカーの大和ハウス工業と積水ハウスの業績が絶好調だ。いずれも2024年度中間決算は過去最高の売上高を更新。積水ハウスは25年1月期に初の売上高4兆円に到達し、営業利益も初めて3000億円を突破する見込みで、永遠のライバルで売上高5兆円を誇る大和ハウスを猛追する。積水ハウスは海外事業と不動産開発事業を強化して業績拡大をもくろむが、ある財務指標に着目すると、事業多角化に成功した“先駆者”である大和ハウスが味わった“苦しみ”を積水ハウスも経験するかもしれない状況が見えてくる。

ハウスメーカー、デベロッパー、ゼネコンの三つの顔を持つ大和ハウス工業は売上高5兆円に到達し、「創業者の夢」である売上高10兆円へ折り返し地点を過ぎた。創業者の夢へ猪突猛進する中で、大和ハウスは攻めと守りの財務戦略を繰り出してきた。大和ハウスの財務戦略をはじめ、売上高10兆円に近づく鍵となる米国事業の野望について尋ねた。

#19
「オーナー企業大国」の日本において、最強のオーナー企業は――。『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化してランキングを作成した。不動産43社の業種別ランキングをお届けする。10位に飯田グループホールディングス、2位にプレサンスコーポレーションが名を連ねた。
