米国と中国の通商当局は米国産鶏肉の中国向け輸出再開に向けて協議している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、この協議は市場アクセスや知的財産権保護などを巡る米中貿易摩擦の解消に向けた取り組みの一環。協議がうまくいけば、サンダーソン・ファームズ、ピルグリムズ・プライド、タイソン・フーズなど米食肉加工大手は中国事業の一部を再開できるようになる。中国は鶏肉の主要市場で、2015年に米国での鳥インフルエンザの発生を受け米国産鶏肉の輸入を禁止する前の年間売上高は数億ドルに達していた。中国では、欧米の消費者に人気がない鶏もも肉や鶏足に対する需要が膨大であるため、市場の喪失は特に鶏肉加工業者にとって痛手となっている。