栽培される大麻
Photo:iStock/gettyimages

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

 マリフアナ(大麻)の臭いは紛れもなく米金融街に漂っている。連邦規制に警戒感を抱く銀行は、手を出すそぶりは見せていないが、いつまでも無関心ではいられないだろう。

 連邦法に従うということが単に、手持ち資金が有り余っていても大麻ビジネスには手を出さないことを意味していた時代には、銀行が誘惑に耐えるのはたやすかった。北米の数千万人が合法的に大麻を使うことができるようになり、その数が大幅に増える見通しとなる中、金融機関は他の米企業に取り残されている。

 「マールボロ」ブランドを擁する米たばこ大手のアルトリア・グループは先月、大麻栽培業者に18億ドル(約1970憶円)を出資すると発表。米国で「コロナ」ビールを販売する同国酒類製造・販売大手のコンステレーション・ブランズはそれに先立ち8月、40億ドル近い出資を決めていた。米飲料大手コカ・コーラやペプシコの幹部も、大麻事業の動向を注視していると明かしている。

 初の大麻関連ミューチュアルファンドを運用するアメリカン・グロース・ファンドのティム・タガート社長は、「米金融街は非常に強い関心を持っている」と語る。ただ、自身の経験から、金融機関が規制当局を警戒していることが分かるという。タガート氏のファンドは栽培設備メーカーの米スコッツ・ミラクル・グローなど「マリフアナの葉には触れない」企業だけに投資しているにもかかわらず、取引先銀行に関係を絶たれたという。