筆者は3週間前、アマゾン・ドット・コムの最高経営責任者(CEO)であるジェフ・ベゾス氏の離婚が同社にどんな意味を持ち得るかについてコラムを書き始めた。しかし、ある疑問の答えが得られなかったため筆を止めた。その疑問とは、タブロイド紙ナショナル・エンクワイアラーに掲載されたテキストメッセージと写真の流出元が、ベゾス氏の新しい恋人であるローレン・サンチェス氏なのかというものだ。「オッカムのかみそり」(訳注:ある事象を説明するのに必要以上に多くの仮定は不要という考え)に従えば、それが最も可能性の高い説明だった。もしそうなら、誰を信頼すべきかという点でのベゾス氏の判断は、投資家にとって合理的な懸念材料と言えるかもしれない。しかし、この点について私は何の証拠も持っていなかったので、サンチェス氏について憶測する気にならず、結局は書くのをやめたのだ。