中国の天安門広場
Photo by Yasuo Katatae

――筆者のベネディクト・ロジャース氏は国際人権団体、「クリスチャン・ソリダリティ・ワールドワイド(CSW)」の東アジア・チームリーダーで、英保守党人権委員会の委員長代行や「中国での臓器移植濫用停止のための国際ネットワーク(ETAC)」のアドバイザーを務めている。

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 中国は、残虐な臓器取引で非難を浴びている。その行為の証明は難しい。なぜなら被害者の体は廃棄され、行為の目撃者は、医師、警察官、刑務官など関係者に限られるからだ。だがそうであっても、厳しい判断を裏付ける証拠はそろっている。

 容疑は、法輪功メンバー、イスラム教徒のウイグル族、チベットの仏教徒、「地下教会」のキリスト教徒など多くの「良心の囚人」に医学的検査を受けさせ、彼らから無理やり臓器を摘出しているというものだ。これらの臓器は、移植用に大量に売買されてきた。

 中国で移植を待つ患者(外国人を含む)は、数日のうちに適合する臓器の提供を約束される。カナダで政治家、検察官の経歴を持つデービッド・キルガー氏、弁護士のデービッド・マタス氏、米ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏らの調査チームは、中国各地の病院で患者を装うことで、こうした事実を確認した。中国衛生部(厚労省に相当)の元副部長で中国人体器官捐献与移植委員会委員長の黄潔夫氏は2005年、手術に備えて予備の肝臓を2つ用意させた。この肝臓は、翌朝に現場に届けられた。ほとんどの欧米先進諸国では、移植を待つ患者の待機期間は何カ月、時には何年にも及ぶ。