中国には景気刺激策があり、同国の銀行はそれに伴う相場上昇に乗じている。CSI300銀行株指数は今年に入って16.6%上昇している。中国の政策担当者が最近の景気低迷への対策に努めるなか、民間部門に対する商業融資が注目されている。規制当局は国内銀行に対し、小企業への融資を今年30%増やすよう要請した。だが同国主要銀行の財務の健全性は、不安定な不動産市場の動向に左右される面が大きい。そのため、銀行株に投資しようと思えば、中国の経済モデルで最も厄介な課題の1つにさらされる。中国銀行、中国農業銀行、中国工商銀行ではこの10年、融資全体に占める商業融資と不動産ローンの割合が約10ポイント上昇している。不動産取引向けの融資は、銀行の資産残高の伸びで最大の割合を担ってきた。
中国の銀行株、命運握るのは不動産市場
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