中国は米政府との貿易協議での合意成立に向けて、外国投資に関わる法案を土壇場で見直した。同国に進出する外国企業が技術移転を強要されているとする米国の不満に対応する。こうした譲歩が合意の鍵を握るとみられている。中国は知的財産のリークに利用されている手段の規制を狙い、ひそかに法案を修正した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した12日付の法案のコピーによると、新たに当局者による企業秘密漏えいを禁じ、違反した者には刑事訴追の可能性があるという文言が追加された。この法律は15日に制定される見通しだ。新たな条項は、外資メーカーが中国での生産や工場建設を開始する前に義務付けられている「適合性認定」の審査機関を標的にするもの。米トランプ政権は、適合性審査の過程が機密情報の搾取に利用され、外国企業が技術移転を強制されていると主張している。中国政府は否定するが、この問題は貿易協議の争点になっている。
中国、外国企業秘密漏えい禁止へ 米中貿易協議で譲歩
有料会員限定
あなたにおすすめ