禁煙や心臓病治療の改善もあって平均寿命は大幅に延びたが、それも終わりを迎えたようだ。少なくとも英国では、平均寿命が短くなってきた。これは65歳間近の人にとって厳しい現実だが、生命保険会社にとっては予期せぬ現金収入となっている。長期的には一部の米保険会社の利益も増加することになるだろう。米国のプルデンシャル・ファイナンシャルや相互保険のパシフィック・ライフといった企業は英国人が平均寿命よりも長生きするリスクを引き受ける大手再保険会社となってきた。今月には英国の生命保険各社が相次いで通年利益の増加を報告した。準備金のリリースが総額で20億ポンド(約3000億円)近くに達したことが大きかった。準備金のリリースはアビバの7億8000万ポンドが最大で、プルデンシャル(米プルデンシャル・ファイナンシャルとは別会社)の4億4100万ポンド、リーガル・アンド・ゼネラルの4億3300万ポンドがそれに続いた。