中国の李克強首相Photo:Reuters

 ドナルド・トランプ米大統領の通商政策に賛同しない人々も、中国の略奪的行動に関するトランプ氏の判断には一理あることは認めている。トランプ氏は先週、よりにもよって欧州連合(EU)から、この点を補強する知的な見解を得た。中国は「経済面での競争相手」であり、政治面での体系的ライバルだと指摘した報告書をEUが発表したのである。一時は中国を内向きの米国に代わるパートナーと考えていたEUとしては、厳しい言葉使いだ。

 欧州委員会が発表した報告書は、「欧州内では、中国がもたらす課題と機会のバランスが変化したとの認識が強まっている」と指摘。また、企業補助金、市場の閉鎖性などについて中国政府を非難し、中国の軍事的野望が「EUにとっての安全保障上の問題を提起している」とも分析。その上で、中国の対外投資が「大きな債務負担と、戦略的資産と資源の引き渡しにつながる可能性がある」と警告している。

 報告書には、国連や気候変動に関するパリ協定の重要性について、さほど意味のない決まり文句とともに、幾つかの重要な提案が盛り込まれた。欧州委は、中国の不公正な競争に対処するため、「現在のEU規則の欠落部分を埋める」方法を見つけ出す考えを示している。貿易に関しては、技術の強制移転をやめさせるよう努めるべきだと付け加えた。