米民主党は24日、2016年の米大統領選にロシアが介入したとの疑惑を巡る捜査報告書の概要を「不十分」と批判し、トランプ政権に対する調査を続ける意向を示した。一方、共和党はその必要はないとして対決姿勢を鮮明にした。ウィリアム・バー司法長官はこの日、ロバート・モラー特別検察官がまとめた同報告書の概要を議会に提出した。民主党はこれについて、結論を導き出すには不十分だとし、報告書の全容と関連資料を公開するよう求めた。民主党のナンシー・ペロシ下院議長(カリフォルニア州)とチャック・シューマー上院院内総務(ニューヨーク州)は共同声明を発表し、報告書概要によって答えと同じだけの疑問が浮上したと指摘。「モラー特別検察官の報告書では、司法妨害という重大な罪に関する大統領の無罪が証明されていないため、報告書の全容と関連文書を速やかに公開することが急務と考えられる」とした。