今、中古マンションに熱い視線が注がれています。新築マンションの価格が高騰し過ぎて、手に届きにくくなっていることから、消費者の目がにわかに中古物件に向いているからです。1月16日に『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)を上梓した著者の日下部理絵さんは、これまでに1000棟以上の物件を見てきたマンション管理のプロフェッショナル。日下部さんいわく、中古マンションは「値下がりしにくい価値ある物件」を選ぶのが賢い選択とのこと。では、どんな物件を選ぶのがいいのか? そのポイントをわかりやすく解説します。

中古マンションを選ぶ際に、<br />「築年数」の数字よりも<br />もっと重要なチェックポイントとは?写真は本文とは関係ありません

築年数は気にする? 「築浅」は築何年までか?

 中古マンションの購入を検討する際、できれば築年数が浅い「築浅」がいいと思われるのではないでしょうか。

 ちなみに、築浅というと築何年ぐらいのマンションだと思いますか?

 実は、築浅や築古には、明確な定義はありません

 広告会社や販売会社などのアンケート調査によると、おおよそ8割近くが「築5年前後までが築浅」という認識を持っているそうです。

 ただし、中古マンションの広告においては、築10年に近い物件でも築浅として表記されていることがあるので、注意が必要です。

 いっぽう新築の表記については、「築1年未満かつ未入居」という明確な基準があります。

 そのため、築1年未満でも人が一度入居した物件は、「築浅」という表記にかわります。

 本連載では、一般的に認識されている方が多い築5年までを築浅、それ以降を「まだまだ築浅」としています。