新築・中古ともに、「都心」「駅近」などの好条件マンションの価格高止まりが続いている。しかし、湾岸や武蔵小杉など人気エリアの花形タワーマンションであっても、状況次第では数十年後には「廃虚化」が待っている。恐ろしいマンション劣化の真実を解説する。(さくら事務所会長 長嶋修)

新築はもはや「高根の花」
中古価格もいまだに上昇中

人気の駅近タワーマンションであっても、数十年後は廃墟になる可能性が...数十年後、住民の高齢化や空き家増加によって修繕が難しくなり、廃墟と化すマンションは必ず出てくる。「都心」「駅近」の人気物件であっても、廃墟化する可能性はある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 マンション価格の高止まりが続いている。不動産経済研究所によれば、2018年7月の首都圏新築マンション発売価格平均は6091万円と2017年度平均を上回り、東京都区部に至っては7270万円と、もはや一般的なサラリーマンには手の届かない価格水準。「都心」「駅直結」「駅前」「駅近」「大規模」「タワー」といったワードに象徴される大多数の新築マンションは、「高根の花」となりつつある。

 こうしたことも手伝って人気が集まってきたのが「中古マンション」であり、こちらもやはり「都心」「駅近」などの物件が強い。

 REINS(東日本不動産流通機構)によれば、首都圏中古マンション価格は2012年12月の民主党から自民党への政権交代以降一貫して上昇を続けている。例えば東京都心3区(中央・千代田・港区)の中古マンション平均成約価格は、政権交代以降60%アップの6247万円と、1990年代のバブルを上回る価格水準だ。

 ただし、「都心」であっても駅からの距離による格差は生じている。東京都心7区(千代田・中央・港・新宿・目黒・品川区)の中古マンション成約価格は、2013年には駅から1分離れるごとに平方メートルあたり8222円の下落を示していたが、2018年5月時点では、駅から1分離れるごとに平方メートルあたり1万8205円もの下落と、ダウン金額が多くなっている。