築年数は重要な判断材料になる?
中古マンションを選ぶ際に「築年数」は重要な項目ですが、この数字よりも「築年数に対する状態」で判断すると良いでしょう。
実際に築浅でも管理状況が悪く、築年数以上の劣化状態であれば、管理組合が機能していないということですから、今後の大きな不安材料になります。
いっぽうで築年数が古くても、大規模修繕工事などでメンテナンスが行き届いており、室内もリフォームやリノベーションをしたばかりで、最新のシステムキッチンや浴室乾燥機があるなど新築同様の物件もあります。
もし、不動産ポータルサイトや不動産会社の店舗で、希望する築年数で探しても条件にあう物件がない場合、耐震基準に不安がない範囲で築年数の範囲を広げてみましょう。
なお、築年数に対する状態は、現地見学にいってはじめてわかること。
見学時には、築年数に対して年数相応の状態なのか、それ以上に良い状態なのかという視点で判断しましょう。
日下部 理絵 (くさかべ・りえ)
マンショントレンド評論家・マンション管理士
大学在学中の2001年に実施された第1回マンション管理士・管理業務主任者試験に合格。マンション管理会社勤務を経て、マンションの総合コンサルタント事務所「オフィス・日下部」を設立。女性ならではの視点で、マンション管理組合の相談や顧問業務にあたる。また、数多くの調査を通じて、中古マンションの実態に精通する。テレビ・ラジオなどのメディアや、講演会・セミナーでも活躍中。
主な著書等に、『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)、『負動産マンションを富動産に変えるプロ技』(小学館)、『マンション管理と修繕 最強ガイド2019 』(東洋経済新報社)などがある。