リモート環境で仕事をする人にデスクを貸し出すカナダ・トロントのワークスペースである日、ジェイク・ピータースさんは同じく起業家の利用者とたまたま隣り合わせに座り、すぐに意気投合した。数週間後、ピータースさんはこの「職場」仲間が他の人と一緒に座っているところを見かけた。「大したことじゃない」と思っていられたのも翌朝まで。友人はピータースさんを素通りしてまっすぐ新しい仲間のところに向かった。「関係は終わった。私は、いないも同然になった」。ピータースさんは当時を思い出してそう話した。会社に属さずに働く人々が急増している。それは会社で席が決まっていればこその居心地の良い人間関係を持たない人が増えたということだ。職場を持たないこうしたデジタルノマドにとって、「職場」仲間を見つけること自体、ひと仕事だ。出だしでつまずくこともあれば、幸運に恵まれたり、特に理由もないのに拒否されたりすることもある。まるで高校のカフェテリアでの出来事のようだが、違うのは彼らが寂しい大人ということだ。
共有スペースで仕事、悩ましきは仲間づくり
理由なく拒否されたり、ぎこちない会話になったりすることもある
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