今や、アマゾンの利益の6割という稼ぎ頭となったAWSだが、アマゾンがAWSの事業を開始したのは、今から10年以上前の2006年。じつは、「世界で最初にクラウドサービスを始めた会社」ともいわれている。インターネットなどのネットワークを経由して、コンピューターやソフトウェアを利用するという考え方そのものは以前からあったが、一つのサービスとして多く企業に提供したのは実はアマゾンが世界初なのだ。

 今や、世の中の企業のほとんどは、なんらかのクラウドサービスを利用しているとされている。そんな現状から今後もAWSの事業は成長を続けていくと予想される。ちなみに、企業の価値の指標に時価総額があるが、2019年1月7日時点でアマゾンは約7970億ドル(約88兆円)で世界トップとなった。ちなみに日本でトップのトヨタ自動車が約25兆円だから、そのすごさがわかるだろう。「地球上、最も豊富な品揃え」を実現した「ネット通販の大巨人」は、儲ける「場所」を変えることで、サーバーなどインフラも含めて提供する総合ネットサービス企業へ進化しつつあるのだ。

「セブン銀行」はなぜATMだけで儲かっているのか?

 次は、「セブン銀行」。街中や駅にあるセブン銀行のATMを利用する人も多いのではないだろうか。銀行の従来のビジネスモデルといえば、個人や企業から利子を払ってお金を集め、そのお金をより高い利子を取って個人や企業に貸し付けて利ザヤを稼ぐことだ。

 だが、セブン銀行のビジネスモデルはこの常識を大きく覆す。普通預金、定期預金、カードローンなど、「普通の」銀行と同じようなサービスはあるものの、支店がないセブン銀行は「金利○○%、ぜひ、セブン銀行の定期預金を」などというチラシを顧客に配布することもない。個人や企業からの預金の獲得に積極的に取り組んでいるようにも見えないし、企業に大型融資をするわけでもない。支店がないから人件費もほぼかからない。それが儲けの秘密ともされるが、それだけではないのだ。

 店舗の代わりにあるのが、全国に2万4756台設置された(2018年9月末時点)幅45センチメートル・奥行60センチメートルの「セブン銀行ATM」である。実は、セブン銀行の利益を稼ぎ出しているのは、このATMの利用手数料なのだ。