相次ぐ墜落事故を受け米ボーイングの新型機「737MAX」が運航停止となった問題で、中国の大手国有航空会社も補償を求める意向を示した。小さな動きだが、ボーイングにとっては直面する課題の大きさを浮き彫りにする。つまり「大口顧客である中国が737MAXへの信頼を失うような事態を何としても回避せよ」ということだ。中国東方航空の広報担当者は10日、運航停止による経済的損失を補償するようボーイングに申し入れたと明らかにした。同社は子会社とあわせ、737MAXを14機就航させている。ボーイングにとって、中国はいわば「鬼門」だ。世界の先陣を切って737MAXを運航停止にした国であり、ボーイング機に数百機を発注している重要な顧客だ。そのため、航空会社が737MAXの購入を迷う中で、中国は購入交渉で決定的に優位な立場にある。ボーイングの広報担当者は、顧客とのやり取りについてはコメントしないと述べた。
ボーイングの憂鬱、737MAXで露呈する「中国問題」
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