あらゆる配車サービス大手のバリュエーションが高騰しているというわけではない。米ウーバー・テクノロジーズが今週開示した新規株式公開(IPO)申請書類は、同業でやはり世界最大級の評価額を誇る中国の滴滴出行(ディディチューシン)を巡る新たな手掛かりとなっている。滴滴はここ1年、さまざまな逆風に直面してきた。ウーバーは創業7年の滴滴の株式15.4%を保有していることを明らかにした。取得したのは数年前で、中国での激しい価格競争で痛手を負った後のことだ。ウーバーによると、2018年末時点で保有株の価値は79億5000万ドル(約8900億円)相当だった。これに基づく滴滴の評価額は516億ドルとなる。この評価額は、滴滴の一部株式がここ数カ月に未公開株市場で取引された際の水準に近い。