「怒り帳」はちょっとした時間でできて、手間もかからずに自分の心を観察する力が養われる「怒り帳」はちょっとした時間でできて、手間もかからずに自分の心を観察する力が養われる(写真はイメージです) Photo:PIXTA

今日も、あの人のこと、あの時のことを思い出してしまったあなたへ――。なぜ、私たちは怒りを抱え込んでしまうのか。どうすれば、そのしつこい怒りを解消できるのか――。要唱寺住職で精神科医・カウンセラの斉藤大法さんの新著『しつこい怒りが脳から消えていく本』では、「怒りを長期化させない」ためのアンガーマネジメント術を紹介している。本稿では、同書から一部を抜粋して内容をお伝えする。

誰かと意見が食い違ったとき

 誰かと何か意見が食い違った――。

 そのとき、人は自分の正しさに固執しがちです。そして、相手の意見に反発を覚え、怒りを感じ、それが対立を生みます。

 そして、コミュニケーションに対立が生まれると、「相手に理解してもらおう」というよりも、「自分の主張を認めさせよう」という姿勢が強くなっていきます。つまり攻撃的になるわけです。

 こうなると相手も自分の主張を認めさせようとやっきになり、さらに対立が深まっていきます。「怒りの悪循環」というやつです。

 怒りがわくと、そのストレスを早く解消したいという衝動が先に立ち、爆発させたくなりますが、

(1)まず、深呼吸をする
(2)そして、いったん対話を中止する

 というのをおすすめします。

「いったん時間を置く」ことの大切さ

 そして、

「この議論は、いま、この場で『答え』を出す必要があるのか?」

 と考えてみてください。

 じつは、そうではないことがほとんどなのです。

 それならば一度打ち切り、時間を置いて、そのことについてあらためて考えるようにするのです。

「意見の食い違いはなぜ起きたのか?」
「私はなぜ、どこにムカッときたのか?」
「自分がやはり譲れないことは何か?」
「相手に譲れるとしたらどんな点か?」

 と。

 それらについて整理ができたらまた対話を再開すればいいのです。