配車サービス大手のウーバーとリフトには、大ざっぱな事業計画と巨額の損失がアピールポイントになっていたドットコムバブルの狂気じみた日々を彷彿(ほうふつ)とさせるものがある。1999~2000年のバブルと現在の新規株式公開(IPO)ラッシュの明確な違いは、今年の目玉上場であるウーバーとリフトがいかに厳しい船出を余儀なくされたかということだ。ウーバーは上場初日の10日、取引開始のベルが鳴った直後から売りが膨らみ急落した。上場2日目の週明け13日も下げ止まらず、IPO価格の45ドルを18%下回った。リフトは公開価格を3分の1下回っている。ここまで無残なIPOは、ドットコムブーム期はほぼ皆無だった。フロリダ大学のジェイ・リッター教授のデータによると、1999年に上場した赤字ハイテク企業の株価は上場初日に平均で81%急騰した。