中国を襲う高齢化、経済の歯車が逆回転Photo:iStock/gettyimages

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 中国はなぜこれほど急速に成長できたのか。重要な理由の一つは、世界に向けた経済開放のタイミングが極めて良かったということだ。

 1978年に始まった「改革開放」は、中国の生産年齢人口の急増とタイミングが一致した。生産年齢人口は、2013年に10億人超となりピークを迎えた。これは当時の米国の総人口の3倍以上だ。この途方もない規模の若い労働力を世界のサプライチェーンに結び付けることで、中国のメーカーは世界の他の低付加価値の製造業者より価格面で優位に立つことができた。また同国が投資資金となる貯蓄を大きく積み上げることにも役立った。所得が急増した若い労働者たちは、不確かな将来を見据えて積極的に貯蓄した。その資本は、より多くの工場や世界有数規模のインフラへの投資に回され、中国の比較優位をさらに強化することになった。

 こうした状況が今、すべて逆回転しつつある。