創業以来最大の危機に見舞われている米航空機大手ボーイングは、世界最大の航空ショーであるパリ航空ショーで再び「737MAX」機の受注を獲得し、追加受注も視野に入る。一方で、737MAX機の2度の墜落死亡事故は依然影を落としており、需要増が見込まれる長距離中型機市場でも競合のエアバスにリードを許した。パリ航空ショーに出席したボーイング幹部は信用回復に専心し、大型受注を派手に祝福することも控えた。幹部らが日々語っているように、同社が重点を置いているのはMAX機の安全な運航再開だ。顧客の安心回復に向けた同社の努力は実を結び、英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズの親会社インターナショナル・コンソリデーテッド・エアラインズ・グループ(IAG)からMAX機を200機受注した。同機の受注は数カ月ぶり。