イランのハッサン・ロウハニ大統領は3日、兵器級に近いウラン濃縮に着手すると言明した。イランは先ごろ、米国による経済制裁からの救済策を求め欧州に圧力を掛ける中、ウラン貯蔵量が核合意で定められた上限を超過したばかり。ロウハニ氏は、2015年核合意の制限を超えてウラン濃縮を拡大する措置を7日に講じると述べた。イラン当局者はすでに同様の構えを示していた。実行すれば、国際合意に対する2度目の意図的な違反行為となる。ドナルド・トランプ米政権は昨年、核合意を脱退した。ロウハニ氏は国営テレビで「(7月7日には)濃縮率はもはや3.67%ではなくなる。われわれはこの約束にしばられない」と述べた。また、欧州が新たな原子炉の設計変更を巡る約束を遂行しなければ、アラクでプルトニウム製造用の重水炉建設を再開する方針も明らかにした。建設は核合意の一環で停止されていた。