「待ちに待った連休だ……では、まとめて仕事を片づけよう!」などと思ってはいないだろうか? あるいは、「やっとゆっくり眠れる」と待ち望んでいた人もいるかもしれない。いったいどう過ごすのが賢い休みの過ごし方と言えるだろうか? 本稿では、18言語で話題の世界的ロングセラー『一点集中術━━限られた時間で次々とやりたいことを実現できる』の内容に触れながら、「賢者の連休の過ごし方」を紹介する。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
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賢い人はどう休む?
年末年始の長期休暇に入りました。
仕事中毒の人なら、「日々雑用で動きが取れなかったが、ついにまとまった仕事ができるぞ」とばかりにパソコンを開くでしょうか。あるいは、日々の睡眠不足を解消しようと、寝だめに時間を費やそうという人も多いかもしれません。
しかし、めったにない連休、せっかくであれば賢い過ごし方をしたいものです。
では、「本当に賢い人」は、こうした長期休みの時間をどのように活用するのでしょうか?
『一点集中術』の著者、デボラ・ザック氏は、多忙な生活の中に「芸術的な時間」を取り込めば、日々のストレスから離れ、脳の緊張をほぐすことができるといいます。
同書では映画や絵画鑑賞、スローリーディング(邪魔が入らない場所でデバイスをオフにして30分以上、読書に取り組む)などといったさまざまな例を挙げています。なかでも「ゼンタングル」というアクティビディはユニークです。
あるアーティストは「ゼンタングルを集中して描いていると、マインドフルネスの状態になり、瞑想したときのような感覚を得られます。リラックスできるので、セラピー効果もあります。頭のなかの考えをすべて、わきに置いておくことができます」と説明してくれた。――『一点集中術』
休息の時間の「質」を高める
こうした休息の時間の質を高めるカギは、デジタル機器を切り離し、「没頭」を強制する活動に身を置くことです。
SNSからニュース、テレビなど、現代人は「無意味な情報の砲撃に24時間365日さらされ続けている」とザック氏は言います。賢い人はそうした「砲撃」から意識的に距離を置き、目の前の活動に一点集中することで「フロー状態」に入り、深い充実感を得ているのです。
心身を充電する時間
賢い人は、長期休暇を「何もしない時間」でも「仕事を詰め込む時間」でもなく、一点集中によって心身を回復させる時間として使います。映画や読書など対象はさまざまですが、共通しているのは、デジタル機器から離れ、何か一つに完全に没頭できる時間を持つこと。
そうした時間こそが、年明けに再び仕事や人間関係に向き合うための、集中力とエネルギーを蓄えてくれます。
(本記事は、デボラ・ザック著『一点集中術━━限られた時間で次々とやりたいことを実現できる』に関連した書き下ろし記事です)









