香港で続いている大規模デモを巡り、中国国務院の香港・マカオ事務弁公室が異例の記者会見を開き、香港政府と警察当局への支持を打ち出した。香港政府にデモ鎮圧への圧力をかけ、譲歩しない姿勢をにじませた。香港・マカオ事務弁公室の楊光報道官は29日、香港当局によるデモ対策の強化に暗黙の支持を与えた。デモを収束させる責任は林鄭月娥行政長官にあることを明確にした。楊報道官は「現時点で最も重要なのは暴力を罰し、法の支配を守ることだ」と話した。中国人民解放軍を投入する可能性については直接言及しなかった。香港で身柄を拘束した容疑者の中国本土への移送を可能にする逃亡犯条例改正案への抗議運動に端を発した週末のデモは、これで8週連続。中国政府はこの日も、デモが「外部勢力」による干渉の産物だという構図を描こうとした。