任天堂の4-6月期決算は低いスコアだったが、次のレベルに進もうとしているところなのかもしれない。任天堂が30日発表した4-6月期決算は期待外れだった。売上高は2%増加したものの、営業利益は前年同期から10%減少。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスによると、いずれもアナリスト予想に届かなかった。任天堂の株価は年初来39%上昇し、日本株全体の5%高をはるかにアウトパフォームしているが、上げが一服するのも近いかもしれない。ただ、長期的には楽観視できる理由がある。第一に、任天堂は中国ゲーム最大手のテンセントとの提携により、巨大な中国市場に参入しようとしている。テンセントは現地で任天堂の家庭用ゲーム機「Switch(スイッチ)」を販売する予定だ。熱狂的ゲーマーは既にグレーマーケット(非正規の流通市場)でスイッチを入手している可能性が高いが、それでも正式に流通すれば販売を押し上げるはずだ。とはいえ、もうかる市場を構築するのは時間が掛かるかもしれない。中国では2015年までゲーム機販売が禁止されていたため、大半の人々はスマートフォンやパソコンでゲームをすることに慣れている。