ドナルド・トランプ米大統領は中国政府に米国の要求をのませるには関税が最良の方法だと側近たちに訴え、反対を押し切って対中関税の引き上げを決めたことが、関係者らの話で分かった。米国は中国からの輸入品約3000億ドル(約31兆8000億円)相当に対する10%の追加関税を9月に発動する。中国側でも対米姿勢が強まっており、通商交渉での合意が来年の米大統領選後まで先送りされかねないとの見方が浮上している。トランプ氏は、中国側の姿勢について、民主党大統領が次期政権を担う可能性を踏まえ、交渉を先延ばしするつもりかもしれないと推測。対立が長引けば経済が好調な米政府に有利だと話している。だが側近らは、新たな関税の導入が米経済を腰折れさせかねず、対中関係を一段と緊迫させ得ると主張した。
トランプ氏の対中関税、側近の反対押し切って決定
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