中国人民元が5日、心理的節目の1ドル=7元を割り込んだ。調査会社リフィニティブによると、オンショア(中国本土)市場の取引で7.02元まで下げた。中国の政策当局は近年、7元を超える元安を何度も防いできた。オフショア市場では、1ドル=7.1087元の安値を付けた。前週末2日は6.9749元で取引を終えていた。オンショア人民元が1ドル=7元を割り込んだのは2008年以来。オフショア人民元が7元を割ったのは初めて。米国が中国からの輸入品に対する関税を事実上すべての品目に拡大する可能性が浮上したことで、中国は元相場の管理が一段と難しくなった。米国の買い手にとっては、元安が進むと中国製品が安くなり、関税引き上げの影響を抑えることができる。