――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」***  中国が国内景気の減速と対米貿易摩擦の悪化に対抗するため「資金の水門」を開いているとしても、7月の弱い経済指標にその兆候は見られなかった。  鉱工業生産は前年同月比4.8%増と、伸びはこの17年で最も低い水準に沈んだ。小売売上高と固定資産投資の伸び率はそれぞれ5.7%、7.6%と、いずれも市場予想に届かなかった。  経済を信用であふれさせ、企業活動にカンフル剤を打ち込みたいとの反射的な衝動も、従来ほど強くは表れていない。7月の新規人民元建て融資は1兆0600億元(約16兆円)と、こちらも市場予想を下回った。