Photo:SANKEI
スズキの元会長・鈴木修はダジャレの天才だった。というのも、スズキは数々の名車を世に放っているが、そのネーミングは「ダジャレ」から始まっているのだ。ただ、単に面白い言葉だからといって商品名にできるわけでもなく、センスも求められる。鈴木修のネーミング力を深掘りする。(イトモス研究所所長 小倉健一)
看板や商品名に「ジョーク」を吹き込むのは意外と難しい
街を歩いていると、ふと目に入る看板や商品名に、思わずニヤリとさせられることがある。美容室の名前が、有名な映画タイトルのもじりだったり、定食屋のメニューが店主のダジャレだったりする。こうした「言葉遊び」は、万国共通の楽しみであり、商売における強力な武器でもある。
海を越えたイギリスでも、事情は同じようだ。ユーモアを愛する英国人たちは、店の名前にウィットに富んだジョークを込めることを好む。
BBCニュースは、こうしたイギリス国内のユニークな店名についての記事を配信している。
《ロンドンの比較的わかりやすい『The Codfather(ザ・コッドファーザー/映画『ゴッドファーザー』と魚の『Cod(タラ)』をかけたもの)』から、ロンザ・カノン・タフのペントレにある、より凝った名前の『A Fish Called Rhondda(ア・フィッシュ・コールド・ロンザ/映画『A Fish Called Wanda』のもじり)』まで、フィッシュアンドチップス店のオーナーたちは言葉遊びをせずにはいられないのです》(「Puns: What's the UK's funniest business name?」BBC、2023年12月28日)
ダジャレは人々の警戒心を解き、親しみを抱かせる効果がある。しかし、ビジネスの世界において、ユーモアは諸刃の剣でもある。
ただ「面白い」だけでは、消費者の心をつかむどころか、逆にブランドの価値を毀損してしまう恐れがあるからだ。
このリスクについて、マーケティング行動学の観点から警鐘を鳴らす研究が存在する。







