燃費・排ガス規制をめぐり、トランプ米政権とカリフォルニア州が対立し事態が膠着(こうちゃく)する中、自動車各社は異なる対応を取っている。政府は昨年、オバマ政権下で定められた燃費規制の緩和を提案した。燃費を1ガロン(約3.785リットル)当たり約37マイル(約60キロ)の基準を2020年から2026年まで凍結するというもの。自動車メーカー各社は何年も前から、現行規制を緩和べきだと要求していた。2012年に合意された現行規制では、2020年代半ばまでに1ガロン当たり約50マイルの燃費達成に向け、毎年基準を引き上げていくはずだった。自動車業界幹部は、現在の燃費規制は厳しすぎ、大型で燃費の悪いトラックやスポーツ用多目的車(SUV)に向かっている消費者の嗜好(しこう)の変化を反映していない、と訴えていた。業界幹部はドナルド・トランプ氏の大統領就任直後の週にホワイトハウスでの会合でこの問題を取り上げた。