英国のボリス・ジョンソン首相は28日、議会を約1カ月にわたり休会とする方針を発表した。これにより、合意なしの欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)の可能性が高まった。英国は混乱状態でのブレグジットに近づき、米国ではドナルド・トランプ大統領が仕掛けた貿易戦争が経済に与える打撃への対処が求められている。米英間の新たな貿易合意の重要性は、かつてなく高まっている。通常より長期間の「閉会」に入るというジョンソン氏の議会戦略は、「非民主的だ」との驚きの声を巻き起こした。しかし、2016年の国民投票で示されたEU離脱という市民の判断を覆そうとしているのは、議会内のブレグジット反対派だ。ブレグジット反対派の「民主主義」に関する見せかけの懸念には、注意が必要だ。
【社説】合意なきブレグジットと米英貿易協定
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