クルマは超電導の非接触で走る乗り物に?

 英国は40年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針だから、場合によっては“タイヤレス、ブレーキレスで、排出ガスゼロのEV”の開発を、自動車メーカーは迫られるのかもしれない。そうなると、クルマは超電導の非接触で走る乗り物になるのだろうか。

 英国政府は「より汚染物質を出さないタイヤやブレーキのスタンダード設定」に向けて動いているという。さすがに、タイヤとブレーキなしの車両開発を求めてはいないようだ。しかし環境保護団体からは「それでは手ぬるい。市の中心部から個人車両をすべて排除すべきだ」という極端な意見も出ている。

 こうなると、もう“個人が乗用車に乗る行為自体を禁止する”以外の対策はなくなってしまう。政府が規制を設ければ、汚染物質の排出が少ないタイヤやブレーキの開発は可能だろう。だが、タイヤと道路、ブレーキローターとブレーキパッドというように、摩擦力を利用している限り、排出物質は決してゼロにはならないだろう。また、マイクロプラスチックの排出を抑制したタイヤやブレーキを商品化するには、研究開発費がかかる。そのコストは、製品に反映され、最終的にはユーザーが負担することになる。

 政府へのアドバイスを行った大学教授は「これまで政府は増え続ける都心部の交通へのひとつの回答として、“道路幅を広くする”などの対策をとってきた。しかし、それは渋滞対策にはなっても、公害対策にはならなかった。今後政府が求めるべきは、公共交通の充実により、都市の中心部に個人がクルマを乗り入れない社会だろう」と語っている。

 しかしこれを実現するには、都市の外側で大型駐車施設の完備が必要だ。また、郊外からスムーズに通勤できる交通システムを確立しなければならない。どうしますか?ボリス新首相。

(報告/土方細秩子、まとめ/CAR and DRIVER編集部)

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