労働組合は、加入者の減少を強欲な企業のせいにしている。しかし、組合は鏡に映った自分の姿を見るべきだ。全米自動車労組(UAW)によるゼネラル・モーターズ(GM)の工場でのストに目を向けるべきだ。そこにあるのは、労組指導部の自滅的行為だ。GMの4年間の労働協約は14日に失効した。しかし、過去の労使交渉の推移とは異なり、労組側は短期間の協約延長に同意しなかった。UAWはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、フォード・モーターとも交渉しているが、最も高い利益を上げているGMをストの最初の標的に選んだ。UAWは、GMから譲歩を引き出し、それを他の2社との協約のモデルにしたいと考えている。UAWのGM工場の組合員が前回ストを行ったのは2007年だった。それから間もなく、GMとクライスラーは政府の救済措置を受けた。歴史が繰り返されないことを祈りたい。自動車メーカー各社は将来の景気悪化に備えたいと考えているが、UAW指導部は、UAW幹部の不正行為に対する連邦当局の捜査から組合員の関心をそらすために騒ぎ立てている。
【社説】全米自動車労組のストの裏事情
UAWは横領事件に関する連邦捜査から目をそらさせようとしているのか
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