日産自動車の取締役の一部は、8日の取締役会でカルロス・ゴーン前会長の不正行為を手助けしたとみられる社員およそ80人のリストの開示を要求する見通しだ。このため経営陣との対立に発展する可能性もある。取締役会の内情に通じた複数の関係者が明らかにした。リストは内部監査責任者だったクリスティーナ・ムレイ氏らが作成。ゴーン被告の不正を助けたか、被告に対する調査を妨害したとみられる社員およそ80人の行為が記載されている。関係筋によると、リストに挙がっている人物の中でもとりわけハリ・ナダ専務執行役員を巡り、経営側と取締役会の緊張が高まっている。ナダ氏は日産の法務部門を率いており、慎重な取り扱いが必要とされる案件でゴーン被告と緊密に連携した人物だ。