ドラッカーは、ランチェスター戦略そのもの

「成果をあげるための秘訣を一つだけあげるならば、それは集中である。成果をあげる人は最も重要なことから始め、しかも一度に一つのことしかしない」(ドラッカー)

 ドラッカーの本を読むと、これこそランチェスター戦略そのものだ、という言葉に出会います。この言葉もその中の一つです。この言葉はつまり、一点集中せよ、それが成果をあげる秘訣なのだと言っているのです。

 そして、最も重要なことから一点集中せよ、他の重要でないことはやらないこと、ということです。

 さらに、一つのことに一点集中せよ、2つも3つも同時にするなということを言っています。つまり、どこに一点集中するか、どう一点集中するのかについて言っているのです。

 成果をあげる人は一点集中する。逆にいえば、一点集中する人が成果をあげるということです。機会に対して、意識を一点集中させることこそが成果を生むのです。

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■ハーゲンダッツはランチェスターで勝ち組に!

 市場全体があまり伸びない中で、どのようにして生き残ればいいのかの模範解答、つまり優良ケーススタディがハーゲンダッツです。

 たとえ縮小するアイスクリーム市場であっても、高級アイスクリームに特化して市場占有率約75%、ランチェスター戦略でいう一人勝ちの状態を維持しています。

 アイスクリームは子どもの食べ物という領域から、ハーゲンダッツは大人の高級なアイスクリームという領域に特化しています。
もともと、同業他社はアイスクリーム、チョコレート、ヨーグルトなど商品群の多角化をする中で、ハーゲンダッツはアイスクリームだけしかやらない。

 さらに商品は、200~300円のプレミアムアイスだけ。でも、商品の種類は多品種をそろえる、というやり方です。

 CMも高級感を出し、イメージつくりも万全です。ちょっと高いのですが「200円ならまあいいか、たまにはね」と納得してもらいやすいのも、No.1だからです。

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■チェックポイント!

(1)差別化をしているか?
(2)3つの違いをつくっているか?
(3)小さなことでも1位があるか?

 なんでもいいから徹底してやってみよう!
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