生き残るためには差別化が必須

 なぜ、差別化が必要なのか? その理由を、一言でいうと「お客様に選んでもらうため」です。ビジネスでは、自社が選ばれなければ生き残れません。

 でも、人と同じことをしていたら同じ結果しか得られないのです。

 だから、お客様に選んでいただくためには、他社より秀でたもの、差別化されたものが必要となるのです。

 あなたがお客様になった時のことを考えてみてください。

 お客様、つまりあなたには選択の自由があります。何を選んでもいい。例えば、デパ地下でお菓子を選ぶときには誰にも強制されずに、勝手に自由に選びます。その時、大福の中に“いちご”が入っているのを初めてみたら、「おっ、おもしろい!」と思うでしょう。

 なぜか? それは他と違うからです。差別化されているからです。

 だから、自分がお客の側から一転して、逆のお菓子を作る側になった時には、人と違わないと選ばれないことを意識しないといけないのです。

 それが差別化の本質です。

差別化をする方法【その1 徹底せよ】

 差別化といってもほんのちょっとだけ変わっている、気まぐれで、というレベルではお客様は選んでくれません。自分がお客になった時に、あなただって選ばないはずです。

 では、どうすればいいのか? それは「徹底する」ことです。誰にでもできる簡単なことを誰にも負けないほど徹底する、つまり、凡事徹底こそが差別化なのです。

 一方、誰もできないことをやるのは専門化です。この技術では世界一、誰もマネができない特別な技術を持つイメージです。でも、我々のような凡人にはマネができないのです。

 だから、凡人は誰にでもできるようなことだけど、自分の強みに手間をかけることです。「そんなことやっても仕方ないよ」といわれるようなこと、「こんなことやっていて大丈夫なんだろうか?」と思えることでも徹底することです。

 例えば掃除でも、なんとなく、だらだらと、まんべんなくやるのではなく、意図をもって、時間を区切って、範囲を絞ってやると、結果が違ってくるのです。その徹底こそが差別化になるのです。